こんにちは。当面は新たな旅行は難しそうなので、今回も過去の旅行を振り返りたいと思います。
前回、伊勢の旅館を紹介しましたが、今回は伊勢から近い志摩エリアの旅館を紹介したいと思います。
志摩エリアは、伊勢志摩サミットが開催されたことで、全国的にも地名が有名になりました。
志摩では近鉄の終点である賢島がメジャーな観光地となっていて、特にサミットの滞在場所としても使われた志摩観光ホテルが圧倒的に有名ですが、今回は少しマニアックな「国崎」というエリアを紹介したいと思います。
国崎は、志摩半島の右端に位置し、鉄道は通っていないので車でのアクセスとなります。
一応バスも付近を通っているものの、観光で行くときには伊勢または鳥羽あたりでレンタカーを調達するのが便利です。
ちなみに、伊勢からは車で40~50分程度の距離なので、伊勢神宮の観光とセットで訪問するのがお勧めです。
今回ご紹介する国崎エリアは、海女発祥の地と言われており、今回宿泊した丸仙のすぐ近くには海女の祖「おべん」を祭る海士潜女神社があり、過去には秋篠宮ご夫妻と眞子様もご訪問されたようです。
周辺は海があるのみの秘境地帯で、一般的には観光地としての知名度は非常に低いと思うのですが、ここは伊勢神宮へ熨斗鮑の献上を2000年以上続けてきた歴史のある場所なのです。
熨斗鰒の歴史を簡単にまとめると、倭姫の命(やまとひめのみこと)が国崎を訪れた際に、海女『おべん』から鰒を差し出され、そのあまりの美味しさに感動したとのこと。
それ以来、伊勢神宮に献上するように命じられたのが始まりということだそうです。
色々な食材が豊富にある現代でも鮑は非常に美味しいものとして重宝されているわけですから、2000年前に初めて鮑を食べたときの感動は、相当なものだったのでしょう。
今回はそんな海女の歴史に思いを馳せながら、今回は海女発祥の地、国崎にて思いっきり魚介を堪能したいと思います!
丸仙は、海士潜女神社から坂道をおりたところにあります。
こじんまりしており、民宿のようなイメージ。
入り口付近にはこんなボードがあります。
海女発祥の地です、せっかくなので記念に撮るのも良さそうです。
それでは早速、館内に入ってきましょう!
館内に入ると、こじんまりした受付があり、そこでチェックインの手続きをします。
丸仙の近くには先ほど紹介した海士潜女神社の他に、熨斗鮑を製作する作業場や、灯台があるのですが、チェックインの手続きをしながら旅館の方が丁寧に色々と教えてくれました。
ロビー付近はこんな感じです。
宿のすぐ近くにはコンビニはありませんが、自動販売機はあるので、夜に喉が渇いても大丈夫。
チェックインを終え、部屋へ。
部屋は少し広めの和室です。
一般的な和室で、特筆すべき点は特にありませんが、逆にそれが心地よい気がします。
このブログで紹介してきた他の旅館やホテルに比べると質素ですが、なんかアットホームで良い感じです。
オーシャンビューとは言わないかもしれませんが、部屋からは海が見えます。
部屋にあるレトロな電話機。食事の用意ができるとこの電話で呼んでくれます。
トイレと洗面台。
さて、今回のお目当ては、なんといっても夕食!
夕食は海女さんが炭火で魚介を焼いてくれる「国崎かまど伊勢海老プラン」という宿泊プランにしました。
かまどの前に座ると、まずは前菜。このひじきは国産で地元のものだそうですが、素人の私でも分かるくらい、コンビやスーパーで売っている総菜とは全く違いました!
出汁というか、コクがあり非常に美味しかったです。ひじきをこんなに美味しいと思ったのは初めてで、一品目からビックリ!
続いて御造りはなんと私の大好物の鯛!しかも、相当立派な鯛。
2人で食べたのですが、これ普通だったら5~6人くらいで食べるボリュームだと思います。
歯ごたえも良く、これがメインでもおかしくないくらいしっかりした船盛ですが、これがスタートなのですから驚きです。
食材は目の前のかまどで海女さんが丁寧に焼いてくれます。
焼きながら食材の話や、海女として海へ行くときの話をしてくれます。
ちなみに海へ行くときには、今日は何を取って良いかというのがある程度決めれているようで、その日ごとに目的の食材を求めて海へ行くようです。
牡蠣と大あさり、さざえ。あとは檜扇貝も焼いてくれました。
もう、この時点で大満足 笑
志摩は牡蠣が有名ですが、地元周辺を中心に出回る檜扇貝も最高に美味しいんですよ。
途中、海女さんの勧めでナマコを注文。これはコースとは別料金ですが、コリコリして美味しかったです。
ここでメイン食材の伊勢海老登場。この時点ではまだ生きています!
これから焼くよ~
烏賊と仲良くかまどへ。
焼けるのを待っている間に、伊勢海老をお刺身で。
いや~贅沢ですね♪
淡白なんだけど少し甘くて滑らかな食感と言えば良いでしょうか。最高です☆
このお魚は、名前を忘れてしまいました・・・
さて、お待ちかねの伊勢海老のかまど焼き。
伊勢海老特有の香ばしさが良い感じ。身はしっかりしていて、海老味噌もおいしかった~。
お腹いっぱいになり幸せすぎます。
最後は餅を焼いてくれます。きな粉か醬油か選べますよ。
炭火で焼いた餅は美味しくて良いですね~
これまで十分贅沢な夕食を堪能してきたのですが、なんと〆はウニの釜めし!
絶対に美味しいに決まってる!!!けどお腹いっぱい過ぎて気絶しそう~。。。
すごく美味しかったのですがとても食べきれず、さいごはおにぎり🍙にして頂き、部屋で食べました☆
最後は青さの吸い物です。このあおさもおいしかった~
いかがでしたでしょうか。海女発祥の地で海女さんに焼いていただく夕食はとても贅沢なものでした。
夕食会場はこんな感じ。かまどが2個あって、其々のかまどに海女さんが一人ついてくれて、色々と楽しいお話をして頂きながら、大満足な夕食でした。
翌朝、町内に海女さん向けの放送が流れ、目を覚ましました。
前日の夕食時に海女さんから教わっていましたが、朝のこの放送を聞いて、皆さん海へ行くようです。
少し早めの時間でしたが、せっかくなので起き上がっていると。。。!
ちょうど海から日が昇ってくるところで、絶景が広がっていました。
10分くらい歩くと灯台があり、そこからは海が綺麗に見えるので、少し頑張って灯台まで日の出を見に行くのも良さそうです☆
朝食はこんな感じです。旅館の朝食って感じで良いですね。
昨日の御造りの鯛。煮つけにして出てきました。
昨日の御造りは全部食べ切れなかったので、身も一緒に煮て頂きました。
刺身も最高でしたが、煮つけも最高。朝から御飯が進みます。
味噌汁は伊勢海老汁!
夕食も朝食も、志摩エリアの魚介をこれでもか!と堪能したのでした。
丸仙をチェックアウトした後は、少し周辺を散策。
丸仙から海の方へ下ったところにある山の神。冒頭で紹介した海士潜女神社とともに、このエリアを見守ってきたのだと思います。
秋篠宮ご夫妻が国崎へ訪問された翌年、新春恒例の『歌会始めの儀』 にて、『幸』をお題に紀子様がその時の感動を歌に詠まれたそうで、記念の歌碑もありました。
あとは、伊勢神宮御料鰒調製所があり、熨斗鮑はこんなところで作られてきたのかと勉強になります。
山の神から少し海側の方へ登っていくと灯台があり、そこからは海が一望できます。
朝の日の出、ここから見たらもっと感動的な景色が見られたに違いない。
さて、これで以上になります。
コロナが落ち着いたら、ぜひ皆さんも海女の歴史に思いを馳せつつ、志摩エリアの魚介を楽しんでみてください。
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