関東近郊でも紅葉が見ごろを迎えるようになってきましたが、ふとどこか田舎へ行ってのんびりしたいなぁと思うようになり、なんとなくグーグルマップで「近場の田舎」を探していて目についたのが小湊鉄道。
そう言えば最近気動車に乗ってないよなぁとか思っているうちに、急に乗りに行きたい欲が強くなり、そのまま日帰り弾丸旅行してきました! 笑
さて、こんな勢いで全く事前準備の無いまま日帰り旅行を強行することにしたのですが、小湊鉄道の起点となる五井駅は、総武線快速電車で東京駅から約1時間という好アクセス☆
新宿駅からでも特急「新宿さざなみ」を使えば同じく1時間で乗り換えなし☆
まさに今回自分が求めていた「近場の田舎」にピッタリなのです!
旅行と言えば遠くにばかり行く自分にとって1時間というのはかなりあっという間で、退屈する暇もないまま五井駅に到着。乗換の通路で小湊鉄道の切符売り場があり、1日フリー乗車券(1,840円)を購入。参考までに、終点の上総中野まで乗って折り返してくる場合、単純往復でも1日フリー乗車券の方がお得です。
ホームに向かうとキハ200がカラッカラッカラッカラッとDMH17型エンジンを響かせ止まっていました。
おぉ~、この感じ!!!
まずこの「音」が良いんですよ、本当に。まだ乗ったことのない方がいたら是非いつか味わってほしい。そして、車両だけでなくホームなど、全体的になんとなくノスタルジックな雰囲気。今日は終点の上総中野まで乗り通します!
車内に乗り込むと、ここで思わぬ誤算!!!
めちゃくちゃ混んでいるではないか!!!!!
しかも発車直前に接続する内房線が到着すると次から次へと人が流れて来て、長いロングシートの前にはびっしり人が2列に並び、車内は通勤電車状態。のんびりローカル線の旅を楽しみにしていたのでガッカリ😢
約10年前の秋にのんびり朝陽を浴びながら乗った記憶は幻か。
小湊鉄道よ、いつからこんな人気者になったのだ。。。
呆気に取られているうちに発車時間になり、ドリドリドリドリグァアアア!!!とエンジンが大きな唸りを上げ、列車が動き出します。
列車が動き出すと、車掌さんが車内を巡回し切符の販売を開始。賑やかな車内に車掌さんの切符を売る声も加わり、活気ある車内に。のんびりローカル線の旅をイメージしていたので肩透かしを食らった感じですが、昔の写真をみると高度成長期は地方の路線も乗客でごった返していたりするので、ローカル線=のんびりというのは現代のイメージであって、かつてはこうした賑わいが日本各地にあったのかもしれません。
春にリニューアルオープンした西武ゆうえんちは「昭和」をテーマにした戦略が受けているようですが、小湊鉄道もノスタルジックさをベースに、「現在」の人にいかに楽しんでもらうようにするのか、という点をしっかり考えている感じが良いですね。あらゆるものが高度化・複雑化するなか、敢えてアナログでノスタルジックな列車に惹かれて乗りに来ている人も多いのかもしれません。
今回は紅葉シーズンでの混雑ということではあると思いますが、それに加えて沿線では「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス2020+」が開催されており、小湊鉄道の旅を楽しむ仕掛けがされているんです。沿線に様々なアート作品が集まっていて、乗車しながらでもいくつかのアート作品を発見できました☆
アートな列車旅と言えば、ちょうど1年前の今頃に瀬戸内エリアで「ラ・マル せとうち」に乗ってきましたが、こちらもお勧めですよ!
久々の小湊鉄道旅を楽しんでいると、あっという間に養老渓谷駅へ。ここで多くの乗客が下車していきました。かつてはこの養老渓谷止まりの列車が多かったのですが、房総半島を鉄道で横断できるよう、いまは上総中野行きの列車が増発され便利になりました。せっかくなのでまずは終点の上総中野まで乗車です。
最後の一区間は、所要時間10分の長旅です。もともと列車の設定本数が極端に少なかった区間ということもあり、なんとなく秘境度が増したような気がします。ゆっくり山を抜けて行くと、終点の上総中野駅に到着。
房総半島を縦断する方もかなりいるようで、かなり駅は賑わっていました。
一通り乗客が乗り換えたあとの隙をついて1枚。
この写真だけ見ると長閑な田舎駅という雰囲気ですが、実際はかなり混雑していました 笑
↑写真の左見えるのはレオニート・チンコフの「私の月はいつも旅行中」。暮れてくると月が光るみたいです🌙さて、一通り小湊鉄道の旅を楽しんだあとは、いったん養老渓谷駅まで戻り、いよいよ撮り鉄の開始です!
まず、記念すべき1枚目はこちら。東北色のキハ40登場!
一昔前はこの車両を求めて只見線まで行っていましたが、東京から1時間の場所で再開できるなんて夢のようです☆
1回くらいはキハ40にも遭遇できるかな?くらいの気持ちで来たものの、いざキハ40を目の前にするとテンションが上がります。遠くから直線を走って来るのって、なんか良いんですよね~
養老渓谷駅に停車するキハ40。特に絶景という訳ではないのですが、東北で良くこんな光景を見ていたなぁと懐かしい気持ちになります。
そういえば、昔はトロッコ列車なんて無かったし、小湊鉄道も人を呼ぶために色々と努力していますね。
京阪電車のような風貌が微笑ましい。
銀杏のピークは過ぎていましたが、少し視線を下げると、黄色の絨毯が良い感じに☆
続いて、上総久保駅。こちらも銀杏が有名な駅です。日が沈んできました。
夕暮れの早さに、もう冬が近いんだなぁと実感。
上総久保駅にある立派な銀杏の大木。
キハ40が来るとやっぱり只見線に来ているのかと錯覚する。
あっという間に日が沈み、マジックアワーに。
〆の一枚は上総久保駅にて。
久々の撮り鉄旅を満喫し、五井駅へ。駅構内には小湊鉄道の気動車がたくさん止まっていて、今度また明るい時間に構内を見てみるのも楽しそうです。今回は写真メインの日帰り旅でしたが、「房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス2020+」のイベントもなかなか楽しそうなので、なんとか時間を見つけて再訪してみたいところです。
最後に五井駅に隣接するこみなと待合室で休憩しようと思ったら、まだ18時前だというのに閉まっているではないか!
こみなと待合室は小湊鉄道直営のカフェで、今年の春にオープンしたばかりということもあり楽しみだったのですが、う~ん、残念。
それならせっかく千葉に来たんだし海鮮を食べようかと思いあたりを見回してみると、目に付くのはチェーンの居酒屋ばかり。きっと少し歩けばどこかに良いお店もあるのでしょうが、どうしても近郊エリアの駅前って日本全国似たようなお店ばかりになってしまいますよねぇ。
どうするか迷っていると、ちょうど総武線快速電車が来ることが判明。これに乗れば1時間で東京駅に着くし、東京駅で寿司でも食べるかと決意。アートミックスも見たいし、千葉にはまた近々再訪すれば良いのだと決め、帰宅するのでした。